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無期雇用派遣への転換条件とは?制度のデメリットは雇い止め

投稿日:2017年12月19日 更新日:

無期雇用派遣の転換条件と雇い止め

2013年4月に労働契約法が改正されて、パートタイマー・契約社員・派遣社員などの有期雇用契約労働者が、無期雇用労働契約へ転換できる新しいルール=無期転換ルールが導入されました。

有期雇用契約労働者にとって喜ばしいルールであることを願いたいものです。

無期雇用派遣への転換条件と、この制度のデメリットである雇い止めについてまとめました。

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無期雇用派遣への転換条件とは?

有期雇用契約労働者が無期雇用契約労働者への転換の申し込みができる条件は、

・同一の雇用主と有期雇用契約労働者の間で、有期雇用労働契約が通算5年以上更新された場合
・有期雇用契約労働者が雇用主に対して無期雇用労働契約への転換を申し込んだ場合

この2つの条件が揃ったときに無期転換ルールが適用されるのですが、通算期間は、改正労働契約法の施行日=2013年4月1日以降の期間が対象となっているため、2018年4月以降、有期雇用契約労働者は雇用期間に期限のない無期雇用労働契約への転換を雇用主に申し込むことができ、雇用主は有期契約労働者が希望すれば拒めないことになっています。

有期雇用契約労働者から無期雇用労働契約への転換の申し込みを受けた雇用主は、この申し込みを承諾したものとみなされ、無期雇用労働契約が成立します。

申し込んだ時点で締結している労働契約期間満了日の翌日から無期労働契約がスタートすることになります。

無期転換ルールは、パートタイマー・契約社員・派遣社員などの有期雇用契約労働者にとって、契約更新の度に感じる「雇い止め」の不安を解消してくれる救世主のような制度に見えますが、無期雇用労働契約への転換を申し込んだ有期雇用契約労働者全員を無期雇用できる雇用主ばかりではありません。

無期転換ルールの誤解されやすいポイント

無期転換ルールは、定年まで契約を更新することなく自動的に雇用が継続するというだけのことなので、無期雇用労働契約への転換を申し込んだからといって正社員になれるわけではありません。
 
改正労働契約法は、無期雇用労働契約に転換される際の労働条件を正社員と同等にすることを義務化してはおらず、転換後の賃金や福利厚生などは転換前の労働条件と同じであってもかまわないのです。
 
しかし、これは、現段階でということであって、政府は正規・非正規労働者間の賃金格差の縮小を検討しているため、今後は、有期雇用契約労働者が無期雇用契約労働者になれば、正社員と同等の待遇にする必要もでてきそうです。
 
また、「勤務5年を超える有期雇用契約労働者は全員無期雇用契約に転換しなければいけないのか?」という誤解も発生しています。
 
改正労働契約法には、有期雇用労働契約が通算5年以上更新された労働者が、無期雇用労働契約への転換を「申し込んだときは」無期雇用労働契約が成立すると記載されており、「有期雇用労働契約のまま5年を超えて雇用してはいけない」という記載はどこにもありません。
 
無期雇用労働契約への転換の申し込みは有期雇用労働者の権利であって、実際に申し込みをするかどうかは労働者自身が決めることです。
 
無期雇用労働契約への転換を申し込まなければ有期雇用労働契約のまま更新することも可能ですが、今回の契約更新時は申し込みをしなかったとしても、次回の契約更新時に有期雇用労働者から無期雇用労働契約への転換の申し込みがあれば雇用主はそれを認める必要があります。

無期雇用派遣制度のデメリットは雇い止め

無期雇用派遣制度のデメリットは、改正労働契約法の施行日=2013年4月1日から数えて5年目の2018年4月になる前に、雇用主が契約更新をやめてしまおうと考えて「雇い止め」を実行してしまう可能性があることです。

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しかし、今回の改正労働契約法には、雇い止めの法理という判例上のルールが組み込まれており、過去に反復更新された有期雇用労働契約で、その雇い止めが無期雇用労働契約を防止するための解雇と認められるものや、有期雇用契約期間の満了時にその有期契約が更新されるものと期待することについて合理的な理由があると認められるもの、のいずれかに該当する場合には、雇い止めが認められず、従来と同様の労働条件で有期契約を更新することができます。

とはいえ、雇い止めされてしまったというニュースを目にすることがありますが、これは氷山の一角で、実際に行われている雇い止めはかなりの数にのぼるのではないでしょうか?

有期契約労働者を対象に行った調査結果は、この無期転換ルールの内容を知っていた人は15.9%と少数で、残りの84.1%の内訳は、ルールの存在は知っていたが内容は知らなかった人が32.9%、ルールの存在そのものを知らなかった人が全体の半数を超える51.2%だったということは、会社が意図的に有期契約社員に無期転換ルールの内容を知らせていないということが考えられます。

無期転換ルールの内容を知らされないまま、現在と同様の契約更新手続きの際に、気づいたら解雇に向けて上手く誘導されていたということが起こりうるかもしれません。

人材派遣会社での無期転換ルールの適用

派遣社員の派遣元の人材派遣会社でも無期転換ルールが適用されますが、人材派遣会社の場合は、2015年に大改正された「有期雇用契約の派遣労働者は派遣先が同じ場合、働ける期間の限度が原則3年になる」という労働者派遣法が絡んでくるので、一般企業よりも複雑な問題が起こることが予想されています。

さいごに

私は派遣社員なので50代の今でも先行きが不安です。60代70代になったときに、どのような事態になっているのかと考えると恐ろしくなります。
 
 
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