「スーパーフード」という言葉を聞いたことはありますか?
欧米の食事療法研究家や医師の間で、
1980年代に使われだした言葉で、
「健康によい栄養分を豊富に含み、
多くは低カロリーである食品」
と定義し、抗酸化作用が高いもの、
老化や生活習慣病の予防によいもの、
がんのリスクを遠ざけるものなどを指しています。
ただこれは、
「一般の食品よりも必須栄養素や健康成分を多く含む、
主に植物由来の食品」という大前提のもと、
提唱者によって異なる食品があげられているため、
スーパーフードとは、
はっきりと特定の食品を定義したものではないのです。
そこで、2014年1月に発足された
日本スーパーフード協会が、
アメリカやカナダで
スーパーフードとして
認知・評価されている食品の中でも、
「食歴が長く、何世紀にもわたって、
人間の健康に寄与してきた食品で、
人体に及ぼす問題が解明されており、
その安全性に信頼がおけるもの」
という基準をクリアしたものの中から、
さらに厳選し、
「有効成分を突出して多く含み、
ごく少量で栄養分を効率よく摂取できる食品で、
食材とサプリメントの用途をあわせもつ存在」
として定義づけられる、
特に日本人に重要と考えられて、
国内で優先的に推奨することのできる、
10種類のスーパーフード
プライマリースーパーフード10
を発表しました。
中性脂肪を下げるチアシードはスーパーフード!
プライマリースーパーフード10は、
・マカ
・カカオ
・アサイー
・カムカム
・スピルリナ
・チアシード
・ココナッツ
・麻の実(ヘンプ)
・クコの実(ゴジベリー)
・ブロッコリースーパースプラウト
以上の10種類の食品です。
この中でも今回は、
中性脂肪を下げる効果のある、
「チアシード」という
食品についてご紹介します。
チアシードの栄養素と効果は?
チアシードの原産地はメキシコで、
シソ科の植物チアの種子で、見た目はゴマに似ています。
その歴史は、古代まで遡り、
原住民の貴重な栄養源として食べられていました。
チアシードの栄養素は、
カルシウム・鉄・亜鉛・カリウム・マグネシウムなどのミネラル群
ビタミンB群・タンパク質・食物繊維などのほかに、
必須アミノ酸9種類のうち8種類が含まれています。
チアシードには、
体内では合成できない必須脂肪酸の
オメガ3系脂肪酸のα-リノレン酸と
オメガ6系脂肪酸のリノール酸の
両方が含まれていて、
体内でDHAやEPAに変換されます。
中性脂肪が高い方に積極的に摂取してほしい栄養素です。
DHAは脂肪を分解する酵素リパーゼを活性化させて、
脂肪を分解・燃焼しやすくする作用があるので、
肝臓で中性脂肪が合成されるのを防いだり、
肝臓から分泌される中性脂肪の量を抑える働きがあります。
EPAは血の固まりをできにくくする作用があり、
血流改善や動脈硬化の予防に効果を発揮します。
ゴマ粒大のチアシードは、
水に浸すと約10倍に膨らみ、
ゼラチン状の物質がチアシードの周りに形成されます。
この成分はグルコマンナンという食物繊維です。
日本人は普段の食事だけでは、
食物繊維を十分に摂取できていない人が、
多いと言われています。
チアシードは、大さじ1杯で
レタス300g分の食物繊維を含んでいて、
手軽に多量の食物繊維をとることができる食品です。
グルコマンナンはこんにゃくにも含まれる成分で、
腸の調子を整えて、お通じを良くしてくれます。
水分を含んだチアシードは、
満腹感を得られるので、
中性脂肪が上がる原因となる、
食べ過ぎを防ぐことができるのです。
チアシードの効果的な食べ方
1日の摂取量の目安
チアシードの1日の摂取量は、
大さじ1杯=約10gが適量です。
大さじ1杯ほどで、
1日に必要とされている栄養素の半分の量が摂取できます。
大さじ1杯で50kcal弱ですが、
たくさん食べてしまうと高カロリーになりますし、
お腹が緩くなることもあるので、
1日に適切な量だけを摂るようにしましょう。
基本的な食べ方
チアシード1:水10の割合で混ぜて、
水で戻してから食べます。
チアシードには、
玄米にも含まれている、
「発芽毒」があるので、
そのまま食べるのは危険だと言われています。
無毒化するには、チアシード1に対して、
約10倍の水で12時間以上浸しておきます。
水の温度が高いと無毒化できないので、
10℃~42℃までの水に浸してください。
チアシード自体に味はないので、
色々な食べ方が楽しめます。
・フルーツを乗せたヨーグルトに混ぜたり、
・お好きなジュースやスムージーに混ぜたり、
・材料の水に果物に入れた
デトックスウォーターに混ぜたり、
・酵素ドリンクに混ぜたりと、
お好みでお召し上がり下さい♪
チアシードの食べ方の注意点
● チアシードを乾燥したまま食べない
乾燥したままのチアシードが胃の中に入ると、
胃の水分を奪ってしまい、胃が荒れてしまう場合があります。
チアシードを水につけるとできるゼラチン状の物質が、
グルコマンナンという食物繊維なので、
食物繊維の効果を得るためにも水につけましょう。
● チアシードに熱を加えない
チアシードを熱い食べ物に混ぜるのはやめましょう。
40度以上の熱を加えると、チアシードの成分が壊れるという報告があります。
熱い飲み物に混ぜると繊維が壊れてしまうため、オススメできません。
● チアシードを食べるのに効果的な時間
朝食にチアシードを食べると、
腸内の運動が活発になるので朝食に摂るのが良い。
という説と、
便秘にお悩みの方は、チアシードを夜に摂ると、
翌朝、便秘解消に効果を発揮してくれる。
という2つの説がありますが、
いずれにしても、1週間ほど食べ続けると、
グルコナンマンの食物繊維が腸内の便を絡め取って、
お通じがつくとされています。
また、血糖値・中性脂肪の上昇防止やダイエット目的の場合、
食事の20分前までにチアシードを摂取すれば、
満腹感が得られ、食べ過ぎを防ぎ、
脂肪がつきにくくなるというメリットがあります。
● チアシードの効果的な取り入れ方
チアシードは食物繊維を多く含む食品なので、
チアシードを摂取するときは水分を多めに摂りましょう。
水分不足だと腸の水分を吸収してしまい、
便秘になる場合があるので注意が必要です。
また、中性脂肪を下げたい方や、
ダイエットが目的の方の場合、
いつも通りの食事にチアシードを取り入れただけでは、
チアシードの栄養価しか摂取できず、
中性脂肪の数値や体重を減らすことはできません。
チアシードが膨らむ性質や、
食物繊維をうまく利用して、
水分を多く摂ったり、
時間をかけて良く噛んだりと、
工夫をして食事の全体量を減らしましょう!
さいごに
ブラックチアシードとホワイトチアシードでは、
味・香り・種の大きさに大差はありませんが、
水分を含んだときの膨張率が、
ブラックチアシードは約10倍なのに対して、
ホワイトチアシードは約14倍ということから、
オメガ3系脂肪酸と食物繊維の栄養成分は、
ホワイトチアシードの方が高いとされています。
元が同じ量でも膨張率が違うと満腹感も違うので、
ホワイトチアシードの方がお得かもしれませんね!
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